納棺師

納棺師(おくりびと)になるには?資格取得の方法と費用!将来性は?

大切な人が亡くなった時
少しでも綺麗な姿で見送りたいと思うのは、ごく自然な感情だと思います。

長い入院生活を送り、大好きなお風呂に入れなかったから
最後にお風呂に入れてあげたいというご遺族も多いようです。

そんな時、家族の気持ちを汲んで
亡くなった方をお風呂に入れたり、お化粧をしたり
綺麗に身支度を整えてくれるのが「納棺師」「おくりびと」と呼ばれる人です。

最近は、おくりびとに憧れて葬儀業界に就職を希望する方もいます。

納棺師の仕事は、棺にご遺体を納めるだけではありません。
ご遺族の哀しみを和らげる意味でも、葬儀には欠かせない存在になっています。

この記事では
納棺師(おくりびと)になる方法や、資格を取得する為の専門学校の情報とその費用
納棺師の将来性についても詳しくまとめています。

最後には
納棺師に最も近く、納棺師よりも将来性が期待できる
エンバーマーという仕事についても紹介していますので

納棺師・おくりびとに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

納棺師「おくりびと」とは?

映画「おくりびと」の影響で「おくりびと」と呼ばれることも多い納棺師ですが
葬儀の現場では納棺師(のうかんし)、もしくは湯灌師(ゆかんし)と呼ばれます。

一般的には「納棺師」と呼ばれることが多く
どちらも亡くなった人を棺に納める職業ですが
ただ棺に納めるだけではなく、腐敗の進行を抑える処置などを行ない
旅立ちの準備をして、髭剃りやお化粧など身支度を整えます。

納棺師湯灌師の仕事に違いはほとんどなく
単なる呼び方の違いと思って頂いて構いません。

以前は、納棺も葬儀屋が全て行っていましたが
需要の増加に伴い、納棺を儀式的に行う専業の業者が増えました。

湯灌の歴史

古代インドの国王の即位式の際の儀式だった
海の水を集めて頭頂に灌(そそ)いだ灌頂(かんじょう)の儀式が、
仏教界でも出家の儀式などとして行われるようになり、中国を経て日本へ伝えられたそうです。

日本では、最澄が高雄山寺で初めて灌頂を行い
空海が本格的に灌頂の儀式を始めました。

また、江戸時代末期まで、天皇の即位式には「即位灌頂」という儀式が行われていたそうです。

真言宗では入棺の際にも灌頂の儀式が行われていて
これが、湯灌の始まりであるとも伝えられています。

江戸時代、地方ごとに湯灌の多様な風習や作法が存在していて

たらいに水をはっておき、そこに湯を入れる「逆さ水」
柄杓ややかんを左手に持つ「左びしゃく」
湯灌に使用する水を汲みに出かけた人を、誰かが後から呼びに行く「声かけ水」などがそうです。

死者には湯灌のあとで経帷子(きょうかたびら)を着せます。

経帷子は、白麻や白木綿の着物で近親の女性が共同で仕立て、
糸のシリは止めないしきたりだったといいます。

これを左前に着せて帯をし、手甲や足袋・脚半を着け、
頭陀袋には五穀や六文銭を入れます。

経帷子(きょうかたびら)は
仏式で巡礼者または修行僧の衣装のこと。
古くから葬儀は仏式で行われ、死者が浄土へ死出の旅
または善光寺などへ巡礼することを想定して用意されたものです。

脚絆(きゃはん)は脛の部分に巻く布のことです。
長時間歩く際にうっ血を防いだり、脚の疲労を軽減する目的があります。

手甲(てっこう)
汚れ、外傷、寒さ、日射などから肌や体を守るために、
上腕から手首や手の甲までを覆うようにして装着するもの。

時代劇などでよく目にする旅人の服装を思い描くと分かりやすいと思いますが
人は亡くなると、四十九日をかけて成仏すると考えられています。

49日は仏様になる為の長い旅なので、旅支度をして
故人を見送るのが、仏式の一般的な作法です。

六文銭は三途の川の渡し賃と言われています。

昔、地主や家持でない人は、自宅で湯灌をすることが禁じられていたので
「湯灌場」(ゆかんば)という寺の一画に設けられた湯灌をするための場所で行っていました。

納棺に先立ってご遺体を清める湯灌の風習は
汚(穢)れを落とすという意味の他に
死者の霊魂を復活させるという呪術的な意味があったとも言われています。

現代は、ほとんどの方が病院で亡くなるため
アルコールで身体を拭くことを湯灌と呼ぶ場合もあります。

湯灌を行う理由

  • 腐敗を遅らせる
  • 綺麗に見せる

人が亡くなると、身体は腐敗が始まり
それに伴って、さまざまな変化が起こります。

肌の色が悪くなり、死斑が現れたり
腐敗による臭気や腐敗ガスによる膨張等です。

その他にも鼻や口からの血液・体液の流出などが起こる場合があります。

これらを抑えるために綿を詰めたり、ドライアイスで冷やしたり
腐敗を遅らせる防腐液を体内に注入するなどの処置を行います。

そのうえで、衣装の着替えやお化粧を施し、ご遺体を綺麗に整えます。

遺族にとって、大切な人の苦しい顔を見るのは
とても辛いことですよね?

出来る限り、腐敗を遅らせ
メイクなどの技術を使って、表情を柔らかく見せてあげることで
遺族の哀しみも和らげることができるのです。

納棺師(おくりびと)に資格は必要?

納棺師に、特別な資格は必要ありません。
一般的に学歴や職歴も問われません。

年齢、性別など比較的、障害は少ないのですが
求人情報を確認したところ、
35歳以下という年齢条件がついている会社がほとんどでした。

これは、技術を習得するのに時間が掛かることと
企業側が、長く働いてくれる人材を求めているからです。

また、男性の納棺師もいますが
基本的に女性の比率が多い職場であることは確かです。

すでに亡くなっているとはいえ…
故人が女性の場合はとくに、
男性の納棺師に抵抗のあるご遺族もいらっしゃいますから
企業側としては、女性を求める傾向が強い印象です。

納棺師の求人はコチラ

納棺師(おくりびと)になるには

納棺師になるには3つの方法があります。

葬儀社への就職

納棺・湯灌専門業者への就職

専門学校で学ぶ

葬儀社への就職

納棺師として働くための一つ目の方法は、
葬儀全般を執り行っている葬儀社に就職することです。

ただし、葬儀会社に入社したからといって
必ずしも納棺師の仕事ができるとは限りません。

納棺は葬儀の流れの一部分に過ず
葬儀社はその他全体の進行や事務、送迎等
葬儀に関する多くの業務を全ておこなっています。

納棺師を希望しても、その他の業務を担当することもありますし
納棺の専門業者に外注している葬儀社も多いのが現状です。

葬儀社によって違いますので、あらかじめ確認することをお勧めします。

納棺・湯灌専門業者への就職

納棺や湯灌を専門に行っている会社に就職すれば
確実に納棺師として働くことができます。

一般的には半年程度は試用期間となり、
着付けや化粧の技術、ご遺体の取り扱い方や葬儀についての知識を学びます。

先輩に見習いにつきながら、現場での対応のノウハウと経験を積み
納棺師として働くことが可能になります。

どの会社も独自の研修を設けて知識や技術の指導を行っていますが
納棺師の仕事は、専門の技術や知識だけがあれば務まるというものではありません。

深い悲しみに包まれる葬儀という場において
適切な言動、所作がとれることはもちろん
遺族へのきめ細やかな心配りが必要不可欠な仕事です。

研修中に行われる試験を突破できなければ現場に出ることはできません。

専門学校で学ぶ

納棺の技術を学ぶことが出来る専門学校や
専門のコースが設けられている専門学校もあります。

専門学校で学んでも、確実に納棺師になれるという保証はありませんが
専門学校は、葬儀社や納棺専門業者と繋がっていることが多いので
就職先を紹介して貰えたり、働きやすい企業は見つけやすいと思います。

葬儀社や専門業者で働きながら技術を習得するのが近道なのですが
納棺師という職業は人間力や人生経験も求められます。

採用する企業の立場に立ってみた時
高校を卒業したばかりの社会経験の少ない人よりも
ある程度、社会経験のある人の方が安心感があります。

納棺師という明確な目標があるなら
高校を卒業して、すぐに就職するより
専門学校で知識と技術を学んでからのほうが確実かもしれません。

納棺師になる為の専門学校

現在、納棺士になるために必要な資格などはないので
納棺を主な業務とする会社に就職し、そこで学びながら
納棺師としてのノウハウを蓄積していくのが一般的です。

しかし、専門的な知識や技術を習得してから就職したいという方のために
納棺師を育成する専門学校も存在します。

多くはありませんが、参考の為にまとめて紹介します。

  • おくりびとアカデミー
    納棺師コース
  • 九州SOGI専門学校
  • 大阪観光専門学校
    葬祭ディレクター学科
  • 東京観光専門学校
    葬祭ディレクター学科
  • ウェディング・ホテル&ツーリズム専門学校
    葬祭ディレクターコース
  • 国際ホテル・ブライダル専門学校
  • 日本ヒューマンセレモニー専門学校

おくりびとアカデミー

 

本社:〒104-0042
東京都中央区入船3丁目7-7 ウィンド入船ビル6F
授業会場:〒104-0042
東京都中央区入船3丁目7-7 ウィンド入船ビル7F
電話:03-3457-2088
代表者名:木村 光希

おくりびとアカデミー」は
映画「おくりびと」の撮影時に技術指導を行った講師陣から指導を受けられる
日本初の納棺師育成スクールです。

期間:半年間
学費:¥1,200,000(税抜)
募集人数:18名

上記学費に教材費、技術指導料、制服貸出代など全て入っています。

このスクールでは、納棺師になるための基礎的な知識と技術を
短期間で集中的に習得します。

所作、宗教、衣装、メイク、遺体処置など、
様々なシチュエーションに対応できる納棺士になるための基礎コースです。

ここで学んだあとは
今までの職歴を活かしてフリーの納棺師として活躍したり
現場の教育係として活躍される方もいらっしゃるようです。

葬儀社などで一定の経験を積んだ後に
将来を見据えて、おくりびとの技術を習得したい社会人や
葬儀屋への転職を目指して通う方が多い印象です。

認定後は各葬儀社や専門業者の紹介なども行っているとのことです。

スクールのカリキュラムを修了し卒業すると、卒業証書と認定証が授与され
商標登録「おくりびとアカデミーの納棺士」と名乗ることが可能となります。

九州SOGI専門学校

「おくりびと湯灌納棺師コース」

〒852-8001
長崎県長崎市光町10-18
TEL : 095-865-6217

入学金:10万円
授業料:年間90万+教材その他10万円で年間100万円
在学中10回分割月払い

年間企業実習報酬費:347,600円
実習先企業:(株)アイエム

学生は個々に実習先企業と雇用契約を結び、実習報酬費を毎月受け取ることができます。

「企業における実習」と「学校における座学」を組み合わせたカリキュラムの専門学校。
就業を通じて実践的な技術と技能を身につける為のスクールです。

「座学」「湯灌納棺コーディネート実務」「総合企業実習」「ビジネス接遇マナー」などを学びながら
実習報酬費も受取ることができるのが特徴。

葬祭ディレクター技能審査協会が定める教育条件を満たした認定校なので
通常2年以上の実務経験が必要な葬祭ディレクター技能審査試験2級が
在学期間中に受験可能。

大阪観光専門学校

「葬祭ディレクター学科」

〒530-0003
大阪府大阪市北区堂島2-3-11
℡:0120-89-2299

入学金:160,000
前期授業料:440,000
後期授業料:440,000
募集定員:20名
修業年数:2年制
卒業後の主な進路:ブライダルコーディネーター ・冠婚葬祭スタッフ ・エンバーマー

教材費などを含めると年間で120万円ほどが必要。

2年間の充実したカリキュラムで
基礎から専門知識まで、葬祭のプロに必要な全てを学びます。

「冠婚葬祭コース」と「メモリアルフラワーコース」が設けられています。

葬祭ディレクター技能審査協会が定める教育条件を満たした認定校なので
通常2年以上の実務経験が必要な葬祭ディレクター技能審査試験2級が
在学期間中に受験可能。

学校法人Adachi学園「東京観光専門学校」

「葬祭ディレクター学科」

募集定員:20名
修業年限:昼間部2年制
初年度納付金:1,365,000円

葬祭業の基礎知識はもちろん、関連する法律やビジネスマナー、
ご遺族の心をサポートするグリーフケアの授業など、
葬祭業に関する幅広い知識を持った総合力を身につけていきます。

葬祭ディレクター学科では、
1年次の9月から約2ヶ月間、本物の葬儀のお手伝いをする研修を学生全員が経験します。
葬祭ディレクター技能審査協会が定める教育条件を満たした認定校なので
通常2年以上の実務経験が必要な葬祭ディレクター技能審査試験2級が
在学期間中に受験可能。

「ペット葬」の授業もあり、多様化する葬儀スタイルに対応しています。

卒業後の主な進路は、冠婚葬祭スタッフ ・エンバーマー

ウェディング・ホテル&ツーリズム専門学校

「葬祭ディレクターコース」

故人とご遺族の想いに寄り添った葬儀をプランニング
授業では葬祭学や宗教、葬儀装飾について学ぶ他
葬祭ディレクターとしての心得やご遺族の悲しみを心理学に基づくプロセスにより自然に癒す対応を習得し、
心に残る葬儀をプランニングする力を身につけます。

〒371-0006
群馬県前橋市石関町136-1
TEL.027-289-5550
FAX.027-289-5551

初年度納入金: 113万円(入学金7万円含む。教材費は別途)
年限:2年制

葬祭ディレクター科(2年制)の学ぶ内容

総合葬儀施行技法実習で幕張や祭壇飾りの技術、
心構えやその歴史的・宗教的な背景、実務に必要な知識を講義を通じて学びます。

また司会の技法から、葬儀受注の電話対応、ストレッチャー実習など
葬祭に関わる業務を実習を通じ総合的に学ぶことが可能。

葬祭ディレクター技能審査協会が定める教育条件を満たした認定校なので
通常2年以上の実務経験が必要な葬祭ディレクター技能審査試験2級が
在学期間中に受験可能。

国際ホテル・ブライダル専門学校

「葬祭ディレクター科」

葬祭専門学科だからこそ学べる葬儀装飾や納棺技法などの専門知識を学ぶほか、
ご遺族の悲しみを癒すプロセスなども身につけることができます。

〒951-8063
新潟県新潟市中央区古町通7-935 NSGスクエア4階
0120-720-290(フリーコール)入学相談室
TEL:025-227-5600
FAX:025-227-5601
メール:wish@nsg.gr.jp

初年度納入金: 113万円(入学金7万円含む。教材費は別途)
年限:2年制
募集定員:10名
1年次納入金:1,130,000円
2年次納入金:1,060,000円

諸費用(テキスト・検定・実習費)
1年次:約290,000円
2年次:約280,000円

葬祭ディレクター科(2年制)で学ぶ内容
自宅飾りを基本とした祭壇設営実習や幕張り実習など、素早く的確な作業を練習し、
会場設営に不可欠な技術を身につける。

フューネラルメイクの手順基礎から納棺までの流れや、
ご遺族の深い悲しみを、心理学に基づくプロセスにより自然に癒す対応や言葉遣いを習得。

1年生の冬にはセレモニーホールでのインターンシップを実施。
直接現場で葬祭のプロスタッフにご指導頂きながら実際のご葬儀の流れを学ぶ。

葬儀での花の役割についても理解を深め、
生花祭壇の設営方法やアレンジの方法を実践で身につける。

葬祭ディレクター技能審査協会が定める教育条件を満たした認定校なので
通常2年以上の実務経験が必要な葬祭ディレクター技能審査試験2級が
在学期間中に受験可能。

葬祭ディレクター科(2年制)の就職率/内定率 100 %

就職先:グランデ・トーキョーベイ・ホテル、星野リゾート、ホテル雅叙園東京、
アニヴェルセル、一家ダイニングプロジェクト、フォーシス アンド カンパニー、
VIP、アークベル、JAサービス柏崎、こころネット、JA魚沼みなみ農業協同組合 ほか

日本ヒューマンセレモニー専門学校

「フューネラル学科 フューネラルディレクターコース」

フューネラル学科 フューネラルディレクターコースは
葬祭の総合知識と技術を習得し、心ある葬祭ディレクターを目指しています。

〒254-0811
神奈川県平塚市八重咲町7-30
TEL : 0463-27-2002
FAX : 0463-23-7236
定員数:30人
初年度納入金: 98万5000円(その他教科書代、教材費、制服代など別途実費)
年限:2年制

葬儀の会場設営から式典の運営、作法など葬祭業務に関わる総合的な知識とスキルを学びます。

学べる学問は文化人類学、日本文化学、経営学、コミュニケーション学、
哲学・宗教、心理学、人間科学、福祉学など。

目指せる仕事は、会社経営者、葬祭ディレクター

フューネラル学科 フューネラルディレクターコースの主な就職先は
総合葬祭あおき、株式会社ライフシステム、株式会社スギヤマコーポレーション、
さくら葬祭株式会社、株式会社ケアサービス、株式会社日本サービスセンター、
平安レイサービス株式会社、株式会社東京葬祭、株式会社和田、株式会社サン・ライフなど

葬祭ディレクター技能審査協会が定める教育条件を満たした認定校なので
通常2年以上の実務経験が必要な葬祭ディレクター技能審査試験2級が
在学期間中に受験可能。

この日本ヒューマンセレモニー専門学校には
もう一つ、「エンバーマーコース」が設けられています。

このコースは納棺師に最も近いエンバーマーを育てるコースです。
エンバーマーについては、最後に紹介します。

専門学校で学ぶメリット

専門学校に進学するメリットとして

・就職先とのパイプが豊富なこと
・葬儀のこと全体が学べること

などがあります。

専門学校の多くは、葬儀全体のことが学べるので
納棺師は自分に合わないのではと感じたら
葬儀社への就職を視野に入れることが出来ます。

納棺の専門業者に就職した場合は、即戦力になれますから
採用のハードルは低いでしょう。

専門学校に進学するデメリット

専門学校に進学するデメリットは

・学費が高いこと
・専門学校の選択肢が少ないこと

2年間で200万円以上の学費が必要な所がほとんどで
経済的な負担がおおきくなります。

葬儀社や専門業者に就職して、会社で研修を受ければ
働いて給料を貰いながら、技術を習得することが出来るので
どの方法が自分に合っているのか十分に考えて選択してください。

葬祭ディレクターや納棺師の専門コースは
全国的にみても、まだ数えるほどしかありません。

今後、需要に伴い増えることも予想されますが
地方の方にとっては厳しい選択を迫られそうです。

納棺師の将来性

納棺師はやりがいのある、葬儀には欠かせない職業です。

しかし、資格を必要としない為
一般のサラリーマンと比較すると年収は低い傾向にあります。

葬儀の形式は刻々と変化していて
家族葬に代表されるように葬儀の簡素化や合理化が進んでいます。

専門の納棺師の数は少なく、人材が求められているのも事実なのですが
需要が高まっても、年収が急激にアップすることは期待できません。

納棺師に近く、最も将来性が期待できるのがエンバーマーだと思います。

エンバーミングとは、薬剤などを使ってご遺体を綺麗に保存したり、
必要に応じて外傷を修復したりする特殊な技術のことを言います。

火葬が主流である日本では、これまで、一般的ではありませんでしたが
2011年の東日本大震災で、身元確認のためエンバーミング処置が行われ
広く浸透するようになりました。

また、感染症が原因で亡くなられた場合には
感染予防対策としてエンバーミング処置を施すことが必要です。

海外で亡くなられた方のご遺体を日本へ移送するときにも
現地でエンバーミングの処置が先に行われます。

交通事故や自殺などで、ご遺体の損傷が激しい場合も
遺族のショックを少しでも和らげるために、エンバーミングを行うケースもあります。

近年は家族葬や直葬など葬儀を簡素化して、
出来るだけ葬儀費用を抑えたいという方が多いのですが
他のものには費用を掛けなくても
最後は綺麗な姿で旅立ちたいと、エンバーミングを希望される方が増えているようです。

また都市部では、火葬までに数日~1週間ほどかかることや
エンバーミングの費用が15~20万円程度で出来ることもあり
需要が高まってきているようです。

エンバーミングの処置は、専門の資格を持ったエンバーマーが行うのですが
日本にはエンバーマーの有資格者が少ないのため
今後はこの資格を持ったエンバーマーが求められるのではと感じています。

このエンバーマーの資格を取得できる国内唯一の専門学校が
「日本ヒューマンセレモニー専門学校」の
「フューネラル学科 エンバーマーコース」です。

募集定員:20名
修業年限:昼間部2年制
初年度納付金:1,365,000円

フューネラル学科 エンバーマーコースで学べるのは
故人を元気だった生前の姿に近づけるための科学的・医学的な技術「エンバーミング」

長い闘病生活や不慮の事故によって、
お顔の様子が変わってしまった故人に対して行う「修復」

遠方に暮らすご家族が、ゆとりを持って故人と対面し、
納得のいくお別れができるよう、清潔に保つための「防腐」

感染症の予防など、ご遺体に消毒・減菌処置を施す「防疫」

この3つを主な役割として科学的・医学的に学びます。

フューネラル学科 エンバーマーコースのカリキュラムは
遺体衛生保全のための理論、実習から葬祭に関わる知識まで専門的な内容で
エンバーミングを理論や修復学、解剖学などにより医学的に学習します。

また、実習ではエンバーミング、修復術の実習から
故人に施す化粧・着付けの実習まで、
遺体を美しく保全するための技術を身につけます。

エンバーマーコースでは「IFSA認定資格」の取得を目指します。

「IFSA認定資格」とは?

日本国内のIFSA(日本遺体衛生保全委員会)加盟の
エンバーミングセンターで就業する際に有効となる資格です。

フューネラル学科 エンバーマーコースの主な就職先は
アルファクラブ株式会社、株式会社エスイーシー、株式会社公益社、
株式会社ジェイイーシー、株式会社のいり、株式会社博全社、株式会社ブッシュ、
株式会社ビップ、株式会社オームラ、YMSコーポレーション株式会社、株式会社愛和、
アルファクラブ東北株式会社などとなっています。

エンバーマーの資格を取得すると
大手の葬儀社などに採用される確率が高くなります。

同じ2年間で、学費も同程度ですので
納棺師や葬祭ディレクターの専門学校に進学するなら
エンバーミングの技術を取得するほうが、将来性は高いでしょう。

まとめ

今回は納棺師(おくりびと)になる為の方法と
専門学校に進学した場合の費用などを比較し
納棺師の将来性についてまとめてみました。

納棺師、湯灌師、エンバーマーに関わらず
葬儀業界全体は慢性的な人手不足に悩んでいます。

近年は「おくりびと」の影響もあり
葬儀屋という仕事に対する嫌悪感や抵抗感もずいぶん薄れてきました。

ひと昔前は、新卒で葬儀業界に就職するなど珍しい存在でしたが
最近では当たり前のように、採用が行われています。

しかし、葬儀業界自体がまだ古い体質を持ち合わせていることと
零細企業が多いことが原因で、離職率が高くなり
人手不足に繋がっているのが葬儀業界の実態です。

ご遺体に直接触れる特殊な仕事ですし
精神的な気苦労も多いですが
しっかりとした信念さえ持ち合わせていれば
門戸は広く解放されていますし、やりがいも感じられる職種なので
ぜひ、将来の選択肢に加えてみてください。

あなたに素敵な未来が訪れますように!